点滴・注射の選び方・・・どの治療を受けるのがいいのか迷っている方に

著者:日本橋クリニック スタッフ
医学監修:岡田善史 院長
最終更新日:2026年5月21日
はじめに
日本橋クリニックでは、さまざまな点滴・注射による治療をご用意しています。
数多くの選択肢の中から、自分にはどれが合っているのかを判断するのは、なかなか難しいものです。
そこでこのコラムでは、それぞれの点滴・注射がどのようなもので、どんなお悩みに対して行う治療なのかを、わかりやすく解説します。治療選びの参考にしていただければ幸いです。
当クリニックで提供している点滴・注射メニュー
当クリニックで取り扱っている点滴・注射は、主に次の4種類です。
☆高濃度ビタミンC点滴(12.5g・25g)
人間は体内でビタミンCをつくることができないため、外から取り込む必要があります。とはいえ、食事やサプリメントからの摂取には限界があります。そこで点滴によって、大量のビタミンCを直接体内に届けます。
期待できる主な効果
疲労回復
ストレスによる不調のケア
免疫バランスのサポート
抗アレルギー作用のサポート
ビタミンCには、抗ヒスタミン作用などを通じてアレルギー反応に関わる働きを調整する可能性が報告されています(※1)。
また、高濃度のビタミンCは体内で過酸化水素を発生させます。この過酸化水素は、がん細胞には毒性を示す一方で、正常な細胞には影響を与えにくいとされており(※2)、がん治療を補助する目的で用いられることもあります。
※高濃度ビタミンCを点滴したからと言って、がんがすべて消えるわけでも再発を完全に予防するものでもありません。がん治療には長年の研究に基づいて確立された標準治療があります。がんの治療中、または治療歴のある方は、必ず専門医の治療方針を優先したうえでご相談ください。
副作用はごくわずかですが、内出血、アレルギー反応、筋肉痛、注射部位の痛み、また利尿作用によってトイレが近くなることが、まれに起こる場合があります。
また、高濃度ビタミンC点滴では、安全性確認のためにG6PD検査が必要となる場合があります。初回カウンセリング時に詳しくご説明いたします。
☆プラセンタ皮下注射(ラエンネック)
プラセンタとは「胎盤」のことです。胎児が成長するために欠かせない栄養素や成長因子などを豊富に含んでいます。
主な成分は、タンパク質、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、核酸、酵素、成長因子などです。
期待できる主な効果
自律神経・内分泌・免疫の調整作用
抗炎症作用
肝臓の保護作用
血流の改善
副作用としては、注射部位の痛みやアレルギー反応がまれに起こる可能性があります。
なお、プラセンタを血管内に直接投与する医療機関もあるようですが、当クリニックでは皮下注射で投与しています。血管内投与に比べてアナフィラキシーのリスクが低く、ゆっくり吸収されるぶん効果が長続きするためです。
また、プラセンタは「特定生物由来製品」にあたり、これまで投与を受けた方には献血の制限がありました。しかし長年にわたる安全性の実績を踏まえ、厚生労働省は令和8年(2026年)秋ごろにこの制限を撤廃すると発表しています。
☆iPSエクソソーム点滴・注射
エクソソームとは、直径50〜150nmほどの「細胞外小胞」で、細胞どうしの情報伝達を担っています。当クリニックでは、iPS細胞の培養過程で生じた上清から、エクソソームのみを抽出して使用しています。
期待できる主な効果
iPSエクソソームにはさまざまなタンパク質が含まれ、それぞれが多彩な働きをします。
細胞増殖能の維持
成長シグナルの促進
DNAの修復
オートファジー作用
抗炎症・免疫調整
神経の再生
なかでも、特に抗老化作用(アンチエイジング)にすぐれているとされています。
副作用としては、アレルギー反応、感染症、内出血、注射部位の痛みなどが挙げられます。
なお、iPSエクソソームも「特定生物由来製品」にあたるため、投与後は献血ができなくなります(輸血を受けることは可能です)。
また、悪性腫瘍を治療中の方、および治療終了から5年以内の方は、この治療をお受けいただけません。
☆PRP-FD療法
PRPとは多血小板血漿といい、患者様ご自身の血小板を濃縮してつくるものです。これをさらに濃縮し、フリーズドライにしたものがPRP-FDです。
PRP-FDは多くの成長因子を含み、次のような働きを持ちます。
組織の修復を促す
炎症を抑える
新しい組織をつくり出すというよりも、患者様ご自身が本来もっている回復する力を活性化させ、症状をやわらげる治療です。
どの治療を受けたらいいのか・・・
まずはカウンセリングで、患者様の症状やお困りごとをじっくりお聞きします。そのうえで診察を行い、現在の状態でどのような治療の選択肢があるかをご提案。最終的には、患者様のご希望をうかがいながら、相談のうえで治療を決めていきます。
ここでは、どんな症状にどの治療が選択肢になるのか、一例をご紹介します。治療選びの参考にしてください。
こんな症状・お悩みに | 主な治療の選択肢 |
|---|---|
膝・股関節・肩関節などの痛み | PRP-FD療法、iPSエクソソーム注射 |
肩こり、腰痛、首の痛み | iPSエクソソーム注射、プラセンタ注射 |
スポーツ外傷(肉離れ、靱帯損傷など) | PRP-FD療法、iPSエクソソーム注射 |
アレルギー疾患 | 高濃度ビタミンC点滴、iPSエクソソーム点滴、プラセンタ皮下注射 |
疲れやすい、疲れが抜けない | 高濃度ビタミンC点滴、プラセンタ皮下注射 |
免疫力を高めたい、アンチエイジング | iPSエクソソーム点滴、高濃度ビタミンC点滴、プラセンタ皮下注射 |
自律神経の乱れ(自律神経失調症状) | プラセンタ皮下注射 |
慢性炎症が関わると考えられる不調(脳・心血管系の障害※3、うつ病※4、生活習慣病など) | iPSエクソソーム点滴 |
患者様の中には上記以外の症状でお困りの方もおられると思います。
特に現代では今の自分の症状はどの科にかかったらいいか分からないという患者様もいるかと思います。病院で検査されたが異常はないと言われ特に治療されなかった、でも症状はある。
そうした患者さまこそ、一度日本橋クリニックにご相談ください。どの治療がご自身に合うのか、一緒に考えてまいります。
費用について
本治療は自由診療(保険適用外)です。料金体系の詳細はお問い合わせいただくか、「整形外科」または「疲労回復」ページをご覧ください。
想定される副作用・リスク
点滴によるアレルギー反応、注射部位の腫れ・痛み、ごくまれに発熱などが報告されています。事前のカウンセリングで丁寧にご説明いたします。
まずはお気軽にご相談ください
「自分に合う治療なのか分からない」「もう少し詳しく知りたい」――そんな方のために、初回カウンセリング(有料)をご用意しています。
患者様一人ひとりのお体の状態とご希望に合わせて、最適なプランをご提案いたします。再生医療のみではなく鍼灸治療との組み合わせにご興味を持たれた方はお電話またはWebフォームよりお気軽にお問い合わせください。
参考文献:
I Kazama et al. (2022). Pyridoxine Synergistically Potentiates Mast Cell-Stabilizing Property of Ascorbic Acid. Cellular Physiology and Biochemistry, 56, 282-292.
Qi Chen et al. (2005). Pharmacologic ascorbic acid concentrations selectively kill cancer cells: action as a pro-drug to deliver hydrogen peroxide to tissue. PNAS, 102(38), 13604-13609. https://doi.org/10.1073/pnas.0506390102
Chang Liu et al. (2023). Exosomes from bone marrow mesenchymal stem cells are a potential treatment for ischemic stroke. Neural Regen Res, 18(10), 2246-2251.
丹羽亮平ほか.(2024). 大うつ病性障害に対するエクソソームの有効性と安全性の検討. 最新精神医学, 29(6), 417-420.
医学監修:岡田善史 医師
日本橋クリニック 院長
再生医療・点滴療法を中心に、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療を提案しています。効果だけでなく、適応やリスクも丁寧に説明し、安心して相談できる医療を大切にしています。
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