がん遺伝子検査によるリスクの見える化・・・がん細胞が成長しにくい体づくりとがん予防のためにできること
著者:日本橋クリニック スタッフ
医学監修:岡田善史 院長
最終更新日:2026年7月31日
はじめに
国立がん研究センターの統計によると、現在日本では2人に1人が一生のうちにがんと診断され、男性の4人に1人、女性の6人に1人ががんで死亡する時代です。またがんは1981年より日本の死因第1位となっています。
がんに罹患すると、手術や抗がん剤治療など身体的・経済的負担が患者さんに重くのしかかります。そこでがんを未然に防ぐために、現在の患者さんのがんリスクを評価し、生活習慣を改善したり点滴などを行うことでがん細胞が成長しにくい体づくりをサポートすることを目的とし、がん遺伝子検査を導入しました。
がん遺伝子検査(CanTect検査)とは
従来の画像検査ではがんは5mm以上の大きさにならないと発見しづらいと言われています。しかしがんは1つのがん細胞が長い年月をかけて大きくなります。当院のがん遺伝子検査では、この見えない段階でのがんリスクを見える化する検査となります。具体的には生活習慣やストレス、加齢、慢性炎症などによって後天的に起こる遺伝子変異を採血により検査します。

解析対象:遺伝子発現、突然変異解析、メチル化解析、FreeDNA解析
※遺伝子発現:がん発症との関連が報告されている遺伝子を測定することでがんリスクを数値化しています。
※FreeDNA解析:血液中の遊離DNAを測定します。通常細胞内に存在するDNAは細胞が死ぬ際に血中に放出されます。がん細胞では細胞死が正常細胞より盛んに行われているため、がん患者様ではがん細胞由来のDNAが血中に大量に存在することが知られています。
※突然変異解析:通常私たちは日常生活の中で活性酸素や紫外線、外界からの刺激によりDNAに突然変異が起きています。本来であれば突然変異は修復されたり、免疫により突然変異した細胞は排除されます。しかし加齢や生活習慣により突然変異した細胞が排除されない場合、がん細胞の増殖につながります。
※メチル化解析:がん抑制遺伝子がメチル化されるとその遺伝子の機能が低下し、がん細胞化を止めにくくなります。
これらの検査項目は、その人の生活習慣、年齢、炎症、ストレス、体調などによって変化する可能性があります。
両親から受け継いだ先天的な遺伝情報を調べる検査ではなく、採血時点の身体の状態を評価する検査です。そのため、ご自身の生活習慣や健康管理を見直すための目安として活用することができます。
検査の流れ
検査の説明、同意書の作成
↓
採血(約25mL)
↓
検査施設に郵送
↓
3〜4週間ほどで検査結果報告書が返信
↓
来院いただき結果説明
検査結果
検査結果はA〜Dで評価され(Aは低リスクDは高リスク)、C以上が通常よりがんリスクが高いと評価されます。そのため、C、Dの結果が出た方は生活習慣の改善や点滴などでリスク低下を図ることをお勧めします。
がん遺伝子検査の料金
コース | 項目 | 価格(税込) |
|---|---|---|
総合検査 | FreeDNA・メチル化・突然変異・遺伝子発現 | 198,000円 |
日本橋クリニック(オススメ) | FreeDNA・メチル化・遺伝子発現 | 165,000円 |
リスク評価 | FreeDNA・遺伝子発現 | 137,500円 |
検査結果の費用
検査結果は今後の患者様の生活習慣の改善や点滴療法、鍼灸治療に役立てていただければと思います。また体質変化によりリスクが変化するため、一度きりではなく6ヶ月〜1年に一回の定期的な受診が効果的です。
生活習慣の改善:食事や定期的な運動、十分な睡眠、禁煙、節酒など
点滴療法:高濃度ビタミンC点滴療法
高濃度ビタミンCは血液中に取り込まれると過酸化水素という物資を生成します。がん細胞はビタミンCを細胞内に取り込み、過酸化水素が蓄積されていき、強力な酸化作用で細胞死に持っていくことが知られています。
正常細胞では過酸化水素を分解する酵素があるため細胞へのダメージを防ぐことができます。また抗酸化作用により、活性酸素を除去し細胞ががん化するのを防ぐことが期待されています。
CanTect検査でのリスクが高濃度ビタミンC点滴療法で低減できたというデータもあります。 ※1
※高濃度ビタミンC単独ではがん細胞を完全に消すというエビデンスはありません。またがんを完全に予防するものでもありません。あくまで標準治療の補助的役割、がんのリスクを減らす目的での使用となります。
※1 GeneScience株式会社
鍼灸治療の併用
鍼灸治療が直接がんの発症を防ぐという科学的根拠は示されていません。しかし、鍼灸によって白血球の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞や好中球の働き(貪食能や殺菌能)が上昇・正常化したという研究報告があります。このことから、鍼灸は「免疫が正常に働きやすい体環境を整える補完的なケア」と捉えることができます。
当院では、高濃度ビタミンC点滴療法(抗酸化作用)と鍼灸治療(自律神経や免疫バランスの調整作用)を組み合わせるアプローチを行っています。これらを合わせることで、酸化ストレスの軽減、疲労回復、免疫機能低下の予防に対する相乗効果を発揮することを期待しています。
西洋医学と東洋医学の知見に基づき、お一人おひとりの体質や体調に合わせてツボを選定し、最適な鍼灸施術を行います。
最後に・・・
2人に1人の日本人ががんになる時代に現在の自分の体のがんリスクがどれくらいなのかを知ることは、今後の自分の健康にとってとても意味のあることだと思います。またCanTect検査は生活習慣など後天的な原因によるがんリスクを評価する検査です。そのため検査結果でがんリスクを減らす行動を取ることもできます。
今の自分のがんリスクが気になる方は一度日本橋クリニックにお問い合わせください。
※本検査はあくまでがんになる前・がんが見えない段階に採血でがんリスクを評価・可視化し、その結果を生活習慣の改善や予防のための点滴などの治療につなげていただくための検査です。これによりがんの診断をつけたりがんリスクの高い部位を特定することはありません。またリスクが高いからといって必ずがんになるわけでもありません。ですので、ご自身の生活習慣の見直しや当院での点滴治療を受ける判断のために役立てていただければと思います。
医学監修:岡田善史 医師
日本橋クリニック 院長
再生医療・点滴療法を中心に、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療を提案しています。効果だけでなく、適応やリスクも丁寧に説明し、安心して相談できる医療を大切にしています。
コラム一覧
